「お、おはよう」



大きくなってからの私服姿は凄く新鮮で、その格好良さにどうしたらいいのかわからなかった。



「今日からよろしくな」



学校では見たことない微笑みに、顔が熱くなってるのが自分でもわかる。



ちゃんと声に出して言いたいのに、こういう時に限って出てきてくれなくて、小さく頷いた。



せっかく一緒にいられるのに、こんなんじゃダメだよ。



「あの、中にどうぞ」



他人行儀な自分の物言いに、可愛くないと後悔しながら、大翔君に使ってもらう部屋へと案内する。



階段を上がって、左側にある2つの扉。



奥が私の部屋で、大翔君に使ってもらうのは手前の部屋。



「ここが大翔君の部屋だよ」



元々、空き部屋にだったのだけれど、お母さんはいつの間にか綺麗に掃除して使えるようにしていた。



「悪いな。部屋まで用意してもらって」