翌日の土曜日。



お父さんが今日から3ヶ月の予定で出張することになり、お母さんも一緒についていくことになった。



「じゃ、まーちゃん行ってくるから。

ヒロ君と仲良くね」



昨日の今日で、8年ぶりに再会した幼なじみの大翔君と、同居することになるなんて…。



昨日の夜から緊張して眠れなかった私は、上手く笑えているのかわからない。



「まりや、困ったことがあったら、大翔君を頼るんだよ」



私の肩に優しく手を置いたお父さんは、どこか心配そうな顔で告げた。



「うん、大丈夫。お父さんも体に気をつけてね」



心配かけちゃいけないと、ニッコリ笑い返す私に、安心したように頭を撫でてくれた。



「まーちゃん、何かあったらすぐに連絡してね」



もう出発する時間なのに、いつまでも心配してくれるお母さんにも笑い返す。