もし幼なじみだって言ったら、お前はどんな顔するんだろう。
焦っても仕方ない。
やっと一緒にいることができるんだ。
まりやが自分から俺のことを思い出してくれるまで、待つことにするか。
そう決めた俺は、まだ知らない。
まりやは、忘れてなんかいないってこと。
そして、これから起こる出来事を。
始業式も無事終わり、各々の教室でHRが開かれていた。
担任は、体育担当バスケ部顧問の谷山先生。
生徒からの人望も厚い、若手のイケメン教師。
因みに俺の従兄弟だったりする。
母さんのいちばん上のお兄さんの子供で、俺がこの高校に入ることを聞いて、バスケ部に入れと非常にうるさい。
他の部活からも何度か声はかかったけど、助っ人をたまにやる程度で帰宅部。
昔から知ってる従兄弟が先生やってて、しかも担任とかほんと、どこで繋がってるかわかんねーよな。

