８年も離れてたんだし、俺のことを好きだと言ってくれてたのは小学生の時の話だ。
いつまでも想ってるわけねーよな……。
それに俺がわからなかったように、まりやだって幼なじみの俺のことを覚えてるか……。
そう、自分に言い聞かせても、胸の奥底から何とも言えない感情が湧いてくる。
俺との約束も覚えてるか……わかんねーよな……。
お互いに成長して、それなりに変わってるし、覚えてないのも仕方ないって覚悟はあったけど、
やっぱ、あの約束だけは覚えててほしい。
何とも言えない気持ちを抱えている俺をよそに、話はどんどん進んでいく。
「その話マジなの？
そうだったらオレ、めっちゃショックなんだけど」
光のこの顔……絶対に勘違いしてやがる。
女の気持ちにはいつも煩いくせに、なんでこういう時だけ変な勘違いすんだよ。
ったく、面倒な奴だ。
まりやがこのまま変な誤解をされるのは、困るし。
