まりやと一緒にいた友達か。
活発そうな瞳が彼女の性格を物語っている。
「まりやちゃんが覚えてないのも無理ないって、どういうこと?」
気になって仕方ない光は、やけにこの話に食いつく。
俺も気になったけど、1年も前のことだし、まりやが覚えてないのは当然だと思っていた。
けど、次の米倉の言葉で、その思いは複雑なものに変わる。
「まりやは、他の男に興味ないんだ」
「し、栞……っ」
「本当のことじゃん。隠しても仕方ないでしょ」
どういうことだ……?
他の男に興味ないって。
男が苦手ってわけじゃなさそうだし、まさか……。
まりやにはもう、他に好きな奴が……?
まりやを見ると、顔を赤くして恥ずかしそうにうつむいていた。
その反応で、好きな奴がいるんだとすぐにわかった。

