「まりや、泣き止む方法……知りたくない?」



そんな方法があるなんて知らない私は、ポカンと口を小さく開いて大翔君を見上げる。



「……んっ」



軽く触れた唇は、すぐに離れて目を閉じることも忘れてしまった。



クスッと笑った大翔君に声をかけようとしたら、また唇をふさがれる。



「……ぁ……っんん……っ」



まだ慣れない私は、されるがままでついていくのがやっと。



与えられる深くて熱いキスは、何度も角度を変えて、私の脳を支配する。



「……はぁ……っ……も……無理……」



苦しくなって唇を離すと、大翔君にギュッと抱きしめられる。



「こんなんじゃ、全然足りないけど……今日はこれで我慢してやる」



耳元をくすぐるように降りてきた声は、私の鼓膜にダイレクトに伝わってくる。