「まりや、昼飯できたぞ」



「うん。今行く」



外で洗濯物を干していた私は、大翔君の声で家の中に入る。



「わぁ、美味しそう!」



テーブルに並んでいたのは、ほうれん草とベーコンのクリームパスタ。



休みの日に大翔君が作ってくれるお昼が、私の楽しみのひとつになった。




「いただきまーす!」



フォークを手に取り、パスタを頬張る私を嬉しそうに笑って見てる大翔君。



「お前は本当に美味そうに食べるよな」




「大翔君が作ってくれるものは、全部美味しいから。

あと、どれくらいこうして大翔君が作ってくれたご飯食べられるのかな……」



急にしんみりした私は、慌てて笑顔を作ってまた食べ始める。