安心して眠ってしまったまりやのことが気になり、2階の部屋へお粥を持って様子を見に行くと、変わらない可愛い寝顔がそこにあった。
熱が下がったのか確認しようとして、まりやの頬に優しく指で触れる。
起こすつもりなんてなかったのに、まりやの長い睫毛が揺れて、そっと目を開く。
「……起こしちゃったか? ごめんな」
「ううん……大丈夫……谷山君は?」
「さっき帰った。まりやによろしく伝えてくれって」
祥吾からの伝言を伝えた俺に、ゆっくりと瞬きをして嬉しそうに「そっか」とだけ口にした。
「お粥作ってきたけど、食べられるか?」
「食欲あんまりないけど……大翔君が作ってくれたから……食べる」
体を起こそうとするまりやを支えて、背中にクッションを当てる。

