宮内君からのお誘いを受け、お出かけすることになった私たち。
待ち合わせは、電車に乗って20分くらいのところにある、この辺りじゃいちばん大きい温水プールと遊園地が一緒に楽しめる施設の入口。
連休初日とあって、朝早くなのに、すごい人混み。
ここに来るまで、大翔君と谷山君と3人だけだったからすごく気まずくて、落ち着かなかった。
大翔君も谷山君も何も喋ろうとしないで、お互いそっぽ向いてるし、話かけても「うん」とか「あ、そうなんだ」しか言わない。
だから、待ち合わせ場所で栞が手を振ってるのが見えて、思わず駆け寄った。
「ま~り~や~! おっはよ~!!」
「おはよう、栞」
駆け寄ってきた私をギュウッと抱きしめて、頬擦りしてくる。
「あ~、今日もなんて可愛いのかしら、この子ってば」
スリスリして満足したらしい栞は、胸元にラインストーンが光る黒い生地のタンクトップを着て、7分丈の真っ白のパンツ、コルク素材のサンダルという夏を先取りスタイル。
栞はよく食べるけど、スタイルいいんだよね。
羨ましいなと思いながら、私を解放してくれた栞は、大翔君と谷山君にも声をかける。