ベッドの上にいたはずのまりやは、足音をたてずにそっとベッドから降りて、背を向けて寝てる俺の隣に入ってきた。
暗いところが苦手なまりやのために、小さなスタンドライトだけを点けているせいで、影ができ、それによってまりやが今何をしているか、だいたいわかってしまう。
「……ちゃんとベッドで寝ろって言っただろ」
背中越しに感じる温もりに静かに告げると、遠慮がちに横にいたまりやが距離を詰めてきた。
俺の気持ちなんかお構いなしに、必死に守ってる理性という壁を壊そうとしてくる。
「……隣にこうしていてくれるだけでいいから。
大翔君の側なら、眠れる気がするの……」
小さな声でお願いをしてくるまりやに、首を縦に振らない。
「……ダメだ……。頼むから、大人しく寝て」
これ以上、何か言われたら……。
自分と戦う俺に対して、無意識に可愛いことばかりしてくるまりやに、内心困り果てる。
「……わがまま言ってるってちゃんとわかってる。大翔君を困らせてるってことも。
それでも、一緒にいたいって思う私は、やっぱり変なのかな」

