溺愛王子とヒミツな同居




「も〜。何やってたんだよ。昨日も放置プレイでまりやもヒロも俺に構ってくんない……し……。

て、ヒロ……何してんの?」



まだセットされてない髪を掻き上げながら、ブツブツ文句を言う谷山君は当然私が出てくると思ってただけに、目の前に現れた大翔君に目を剥いていた。



「何か用?」



「用って……いや、聞いてんのは俺の方なんだけど」



「俺がここで何してようとお前に関係ないだろ。

仕方ないから、朝飯くらい用意してやる」



大翔君はそのまま部屋を出ていくと、後ろ手でドアをガチャリと閉めてしまい、大翔君と谷山君の声は聞こえなくなった。



ごく自然すぎる大翔君の対応に呆気にとられながらも、何とか着替えを終えて私も1階に下りる。



「めっちゃ美味い!! 何これ?

ヒロお前料理できんの!?」



リビングに行くと、谷山君がテンション高くパンを頬張っているところだった。



「それ、市販のクロワッサン」



「い、いやぁ……このベーコンも最高で」



「ただ焼いただけだし。何のご機嫌取りなわけ?」



コーヒーを飲みながら、冷めた口調でしれっと返す大翔君に谷山君が乾いた笑いを漏らしていた。



この変な空気に恐る恐る席に座ると、大翔君がすかさず立ち上がったと思ったら、キッチンから何かを運んできた。



「これはお前の分な」