そんな妙な俺の空気を感じとったのか、まりやもそのまま黙り込んで……。



「悪い」
「ごめんなさい」



お互い耐えきれなかったみたいに同時に声を発したかと思えば、また沈黙。



でもそれが可笑しくて、クスクスと笑いが込み上げてきた。



今なら避けられてる理由を聞ける気がして、そっと息を吸い込みまりやを真っ直ぐに見る。



「まりや……ここ1週間くらい俺のこと避けてるよな……?
その理由を教えてほしいんだ。

お前に避けられるって、たった1週間だけど意外に堪えるっていうか」



話を振った俺にビクッと体を震わすまりやは、それまで笑っていたのに急に顔を強張らせて俯いてしまった。



せっかく話せるようになったのに、自分からそれを壊すことないって思うけど、このままじゃ何も解決にはならないから。



「俺は、口悪いし……知らない間にお前のこと傷付けてたかもしれないって思うのに、避けられる理由がわからない。

なぁ、俺にちゃんと言って? お前が今思ってること。じゃなきゃ、辛い……」



俯いててどんな表情をしてるかなんて俺にはわからない。



グッと腹に力を込めて、重い息を飲み込んだと同時にまりやがポツリポツリと理由を話し始めた。