「まりや、おいで」



一緒にベッドに横になり、まりやの頭に腕枕をして、もう片方の手は背中へと回す。



すっぽりと俺の腕の中に収まる小さなまりやを見下ろして、なるべく平常心を保ちながら話しかける。



「まだ怖いか?」



一緒のベッドに入ってから、ピクリとも動かない体。



話しかけられて、暗闇だけど肩が揺れる気配を感じた。



「……大丈夫。大翔君が側にいてくれるから、怖くないよ」



俺に心配かけないように努めて明るく言ったつもりだろうけど、無理してるのなんてバレバレで、背中に回した手に無意識に力がこもる。



「安心して寝ていいから」



まりやの柔らかいサラサラの長い髪を指に絡めて、その優しい香りに目を閉じる。



「うん。おやすみなさい……」



「おやすみ」




それから5分後。