溺愛王子とヒミツな同居




家に着いてから早速、夕飯の準備に取り掛かる。



「大翔君が本当に作るの?」



「まりやはゆっくりしてていいぞ。

出来たら呼ぶから」



自分が食事当番なのに悪いと思ってるまりやは、さっきから浮かない顔。



「そんな顔するな。それとも、食べたくない?」



「もちろん食べる!」



これには迷わず即答したまりやに、クスクス笑いが零れる。



急に恥ずかしくなったのか、リビングで山になってる洗濯物を畳み始めた。





「わぁ……いい匂い!」



1時間後。



ようやく出来上がった大好物につられて、まりやが嬉しそうな声をあげる。



どれだけ好きなんだよと突っ込むと、やっぱり嬉しいのか頬を綻ばせていた。