呼ばれて見つめ直すと、口元を腕で隠して、少し顔を赤くした大翔君がいた。



「……すげぇ破壊力……」



ポツリと落とされたこの言葉が、どんな意味をもたらしているのか、今の私は知らない。



だけど、今目の前にいる好きな人のこんな姿を見ることができる。



少し照れた顔、私に向けてくれる笑顔があるって知るだけで



毎日どんどん好きになる。



出会った時よりも、再会した時よりも



もっと大翔君を好きになっていく自分に気付く。



ただ、側にいられればいいって思っていたけど、大翔君のことをもっと、もっと知りたいと思った。