溺愛王子とヒミツな同居




クラスで一番、ううん、学校で一番目立つ2人だから、そんな2人と一緒にいたら、自然と目に付くよね。



身が縮むような思いをしていると、栞が私の肩に手を回して体重をかけてくる。



「お、重い……っ」



「だよなー! 昨日食べ過ぎちゃって!

今日もたらふく食べたのにもうお腹空いちゃって、参っちゃうよねぇ。

て、そうじゃなくてさぁ、今さらだけど、誰が誰の幼なじみだって?」



「!!」



栞にしてみたら普通のトーンで話してるのかもしれないけど、私からしてみれば、よく通る彼女の声は間違いなく、クラスメイト達に聞こえたはずだ。



誰にも聞こえてないことを願いながら振り返ると、みんなの視線が一斉にこっちを見ていた。



こ、怖い……っ!!



「米ちゃんも聞きたい? それはねー」



「やっぱり、お前は油断できない奴だ」



危うく口を滑らしそうになった宮内君の肩に、静かに手を置いたのは大翔君。



「えっ!? いや……まだセーフでしょ、今のは」