「お前……それ、本気で言ってんの?」
いつもの光らしい、おふざけと頭ではわかっていても、心の奥底から何とも言えない感情が湧きあがってくる。
「いや……冗談だって!! そんなマジ顔で凄むなよ!
オレの寿命縮める気?」
「自分で言って、自分の首絞めてんのは光だろ」
「あはっ。確かになー。でも、今のでわかっちゃったもんね~。
大翔、マジでホの字なんだね」
「…………」
ホの字って、いつの時代の奴だよ……。
つーか、こいつに一番に気付かれるとか、マジで最悪。
「別に。お前に関係ない」
「ふーん。じゃ、オレ今からまりやちゃんに言ってくる。
大翔が付き合ってほしいって言ってたって」
クルリと向きを変え、玄関のドアに手をかけた光の肩をグッと掴む。
振り向かせると、ニヤニヤと怪しい笑いを浮かべている。
「光……! てめぇ……!」

