ふざけてばっかのくせに、いきなりそういうこと言うなよ。
マジで調子狂う。
けど、こいつとは面と向かって、こういう話をしたことがなかった気がするな。
「言っとくけど、俺は別に恋愛できないとか、したくないとか思ったことねーぞ」
俺の答えが意外だったのか、光は口をあんぐり開けて、アホ面を晒す。
「いや待て。今まで一緒にいて、そんな話は一度だって聞いたことないよ、オレ」
「あー……そりゃそうだろ。聞かれてないし」
光や周りの奴が勝手に、俺のことを女嫌いと思ってただけで、俺の口からは何も言ってない。
「待て待て。 ということは、大翔って女嫌いじゃないの？」
なんでそんな物珍しそうな目で、俺を見るんだよ。
恐るおそると言った感じに、事実確認をする光に、渋い顔を送る。
「今は、変顔とか求めてないんだけど」
「誰が変顔だ。 お前は何気に失礼な奴だな、ホント」
