「あれ、君もオレに会いに来たの?」
栞を睨んでいた私の目に突然入り込んできた、
見るからに見た目が軽そうな男の子。
ウインクまで飛ばしてる彼は、
ミルキーブラウンの少し長めの髪を、右サイドだけ耳が出るようにピンでクロス状に何箇所か止めて
右耳にはシルバーのクロスピアス、黒い丸石がついたピアスをつけて、制服を着崩している。
いかにも“遊び人”という印象を受けた。
実際に遊び人らしい人を見るのは初めてで、キョトンとしてしまった。
「あれ? オレのフェロモンにやられちゃった?」
何も反応できない私に、今度は投げキッスが送られる。
な、何だろう、この人……
「やっだ~! 誰にでもそういうことしてるのぉ~?」
甘えた声に甘える仕草で、1人の女の子が彼の腕に絡みついてきた。
「違うよ。オレには、香子(かこ)ちゃんだけだし」
「ほんと~? じゃ、今日デートしてよ」

