噂はやっぱり噂だったんだ。



大翔君が女の子嫌いじゃないってわかって、何だかホッとした。



「それから、俺達が同居してることは2人だけの秘密だからな。

特に光には絶対にバレるわけにいかない。
あいつは口軽そうだし、信用できない」



散々な言われようの宮内君を思い浮かべて、ふっとおかしくなる。



「そうなの? 見た目は軽そうだけど、悪い人じゃないよね」



「悪い奴じゃないけど、女が絡むとやたらうるさい。まりやも気を付けろよ。

とにかく、このことは俺達だけの秘密な」



呆れながら宮内君のこと話してるけど、私からしたら羨ましい。



宮内君はきっと、私の知らない大翔君をいっぱい知ってるはずだから。



私もこれからたくさん知っていけるかな?



誰も知らない大翔君の素顔。



後片付けを済ませると、特に何もすることがなく、手持無沙汰になってしまった。



部屋に戻ろうか、どうしようかと悩んでる私に、ソファに座ってテレビを観ていた大翔君が振り返った。