彼は冷めた王子様


会場に着くと控え室に行かされて…。

短い白のドレスに着替えされた。

かわいいっ…このドレス。

髪はもともと巻いてあるのでおだんごにしただけ。

ちょっとしたメイク。

確か、美少女コンテスト一位の女子がイケメンコンテスト一位の男子とキス…。

柊弥と恭聖くんはめんどくさくて出ないらしい。

イケメンコンテスト一位は誰なんだろ?

きっとすごい人気物なんだろうなっ。

その時アナウンスが入った。

「今決定しました!
イケメンコンテスト一位の男子はっ…。


エントリーNo.10!2ーEの颯太っ!」

はい?え?今颯太って言った?

「美愛…あんたの元カレだよ…」

「えっ!」

「美愛!あんた目からうろこでしょ!」

「う、うん!」

颯太がモテるのは知ってる。

けど…もし1%の確立であたしがこのコンテストで選ばれたら…?

キスしなきゃいけないの…?あたしを裏切ったあいつ…と?

「美愛…ほんとごめん…なさっ…い…。
選ばれたらあんなやろーと…」

「言わないでっ…。やだ…柊弥もいるのに…」

あたしは喉から声が出てこない。

怖い…助けて…。…守って、柊弥…。

「じゃあ女子の方も発表といきますか!

美少女コンテスト参加者の女子、出て来てください!」

あたしは震えてた。