「ん?あれ。美愛じゃん」

「あ、蓮くん」

蓮くん。あたしの斜め前の席の人。

学校では柊弥の次にモテてるとか言われている男子。

なんか爽やかくんみたいなっ。

「あたしの名前知ってたんだ…」

「ったりまえじゃんっ。ははっ。
おもしれーっな。美愛って。天然?」

「なっ…!蓮くんひどっ。天然じゃないよっ…」

「わりぃわりぃっ。俺の名前も知ってたんだ?」

「そりゃっ。すっごいモテるじゃん」

「あぁ、それね。好きな子が振り向かなきゃ意味ないしょ?」

「好きな子いるんだー!どんな子っ?」

「んーとね、すっごい一途で…。いつも笑ってて…。

あの子のそんなところ好きになったんだよなぁ」

蓮くんも軽そうに見えたけど真剣に恋してるんだ…。

「ま、その子付き合ってるから叶わないけど、ね?」

「まだ分からないよっ!
あたし、応援するからねっ!♪」

「さんきゅーな」

「うん!」

蓮くんの笑った顔、素直にかっこいいと思う。

恋、叶ってほしいな。