その時そっと…そっとだけど…。

美愛が俺の手を握り返してくれた気がした。

「美愛…!?」

「………しゅ……う…や……」

美愛は微かな声で俺を呼んだ。

美愛の声を聞くのは二週間ぶりだった。

「美愛っ。美愛…。よかった…っ」

よかった。それしか言葉がでてこない。

「……しゅ…う…やっ。

…あ…たしっ…いつ…も、…柊弥…にまもられ…てる…んだ…よ?

だからっ…1番…柊弥…にそばにい…てほ…しい…だめ…かな?」

美愛は呼吸器をつけた弱々しい声で気持ちを伝えてくれた。