彼は冷めた王子様


二週間か…。

美愛と話せない一週間。

これだけでも嫌なのにいつか長い時間離れなきゃとかなったら俺、死ぬかもな。

「柊弥くん…いますか」

廊下から俺を呼ぶのは名前しらねぇ女。

けど…同じ学年…か?

俺はそこに行った。

「あたし、しらねぇ柊弥くんのこと、好きですっ。付き合ってください…」

やっぱり…。

「…ごめん。俺、付き合ってるから…。気持ちには…答えられない」

「誰っ?彼女さんっ」

「美愛」

「美愛なんだっ…。なら叶わないやっ。
話きいてくれてありがとうっ…」

「…あぁ」

美愛っていうと俺に告ってきた女はほとんど叶わないっていう。

そんなに女にとってもすごいのか?美愛は。

俺にとっちゃすごいけど…ふっ。

なんか今すっげー美愛に会いたい。

「…一ノ瀬」

そう呼んだのは…


「…転校生…」