彼は冷めた王子様


今日から俺と美愛のお姉さんは交代して美愛のそばにいる事になった。

「美愛、学校行ってくる」

俺は美愛の頭を優しく撫でた。

1人での登校時間はかなり長かった。

「柊弥おはよー!」の声も聞けなくて。

教室に入ってもつまんねぇ。

ただ授業中も集中できないまま過ぎて。

「はあーあ…」

まじ、つまんねぇ。

美愛がいないだけでこんなに学校つまんなくなるとか…。

どんだけあいつの存在大きいの。

「柊弥ぁ〜美愛いないと学校つまんねぇな?」

「…んだよ、恭聖」

「だってため息ばっかついてるし」

そりゃそうだけどさ。

「ま、俺も悲しーけどね?いなくて」

そうだ。前までこいつとは美愛がどっち
を選ぶかで争ってた仲だった。

「お前いらね」

「えー!それはひどーいっ。柊弥の事好きなのに〜」

こいつは男のくせに…。

「ま、美愛の事がす…」

「お前もうしゃべんな」