彼は冷めた王子様


教室に戻る。

颯太は女の子に囲まれてる。

そりゃ、そうだよね。

昔っから、モテモテだったもんね。

でも柊弥の方がモテるんだからっ。

なんせ学校1モテモテだもんっ。

自慢してやりたい。

けど話せないや…。

あたしは自分の席につく。

隣では柊弥が寝てた。


寝顔もイケメンなんだよね…。
もう完璧じゃん…。

あたしは柊弥の髪を触る。

パシッ

「えっ!えぇ?!柊弥っ」

「俺、目つぶってただけ」

もう…いつもこういう展開だよね…。

「あ、今日、美愛の髪から苺の臭い」

「うん!苺のシャンプーにしたの♪」

「俺の誕生日にさ、苺の飴口移ししたよ
な〜」

あたしは赤くなっていく。

「な、なんでそんなことっ…」

「うれしかったから」

「え?」

「少しずつでも俺と美愛の関係が進んで
くのがうれしいんだよ」

キュンッ

「あたしもっ…!」