彼は冷めた王子様


「おおおおおーーっ♪着いたーーっ」

「…人ごみ…。しかも女ばっかだし…。
おぇ…」

「あたしがいるから大丈夫だよっ!
女子がいっぱいいる所は避けるからっ
ねっ?」

「…しゃあねぇな…」

柊弥は優しい。

嫌な事でも最終的には自分からひっぱってってくれる。

そんなところにひかれたのかも。

「…なにニヤニヤしてんの?」

「ばっ…なにみてんのさっ……」

「図星だったんだ?ふっ…」

「そうですよっもうっ…」

「ん。じゃあ行くぞ。どこ見たい?」

すっかりあたし、柊弥のペースになってるような…。

どうしてそんな余裕なんだろ…。

女の人から必死に避けてるよ…。

「…ぷぷっ」

「なに笑ってんの?」

「…いや?なんでもないっ!
あそこの店行こっ?」

「おうっ」