ギュッ
人のぬくもり。体温…。
そうだーー。あたしが求めていたものはこれだったんだ…。
「…しゅ…う…や?」
「大丈夫だから。俺はどこにも行かねぇ よ…」
あたしをいつも支えてくれてるのは…
柊弥…。
いつもあたしが暗闇に迷ったら絶対助けてくれる王子様みたいな人。
「…柊弥…。信じてっ…信じて…いい?
あたし、柊弥を好きに…なりたい…」
「あぁ。俺を信じろよ…。
俺はお前の彼氏なんだから…」
大丈夫だよね…?
柊弥の事を信じてもーー…。
「あたし、あの事があってからずっと人
の事を信じれなかった…。
人を信じる事が怖かった。
けど…
柊弥の事、信じてみる…あたし…」
柊弥なら…。柊弥なら絶対…大丈夫。
「俺はお前を裏切らねぇ…。絶対。
てか俺から離してやんねぇから…」
ほら。王子様みたいなの。柊弥は。
あたしがずっとはってた真っ黒のバリアを突き破ってくれた…。

