「柊弥っ!パス!」

キュッキュッ


ダンッ

ビーーーーーー

「試合終了!」

今日は練習試合。隣町の高校と。

まぁ楽勝で勝てた。

「柊弥!もう大丈夫だな!」

「……」

「どうした…?」

「俺、いつも緊張なんかしねーのに今から緊張してる…。

やばいかもしれない…。

このまま全国って…足が動かなくなったことだってあんのに…」

「お前…絶対無理してるだろ…。

一回美愛に会ってきたらどうだ…?

絶対あいつに会ってないせいでもある…だろ」


「今更むりっつーの…」

「全国で前みたいに足動かなくなったらどうすんだよっ…」

「…大丈夫…だろ」

俺も分かってる。

これには美愛に会ってないことにも関わってることくらい。

けど会いに行く勇気なんかねぇ。