彼は冷めた王子様



翌朝。

あたしはリハビリ中です。

「美愛先輩」

振り返れば小柄な子。

「私、柊弥先輩のことが好きなんです。

ちなみに私は先輩と同じ中学の一年生、青山りんです。

先輩、柊弥先輩と別れてください」


「え…?

別れるのなんて…無理だよっ…」


「別れないと美愛先輩の大事な人が危ない目に会いますよ?」

「え……」

「ちなみに今は…」

そう言われて差し出された携帯を見ると。

彩と数人の男達。

「なにこれっ!彩っ…」

「何するか…わかりますよね…?

彩先輩を離してほしいなら…柊弥先輩と別れてください」

「…分かった…。
別れるっ…から…彩には手出さないで」

「分かりましたよ」