彼は冷めた王子様



「え…?」

「お前の中から一生一ノ瀬が消えないのは分かってる…。

けど…俺が幸せにしたい…」



蓮くん…。


「あたし…蓮くん好きになればよかった…。

でもさっ…あたしには…柊弥しか考えられなくて…。

隣にいるのも手を繋ぐのもキスの相手も柊弥がいいの…。

蓮くんのことは好きだけど…恋愛感情ではないんだ…。

だから…ごめんなさい…」


「そっか…。

一ノ瀬はこんなに愛されてて羨ましいよ」

もう愛すのも許されないのかもしれないね…。

あたしから手放したんだもん…ね。