彼は冷めた王子様




あっという間に時間は8時を過ぎていた。

「俺、お前を連れてきたいとこあんだけど、いい?」


「うん、もちろん!」

「美愛、寒くない?大丈夫?」

「うん!大丈夫だよ!
押してもらっちゃってごめんね」

「それは全然大丈夫だよ」


あたしたちが着いたのはなんも明かりもない暗い場所。

「ここが行きたかったところ?」

「ん。9時まで待ってろ」

「うん…?」

あと10分だけど…9時から何があるんだろう?