彼は冷めた王子様


その次の日。

「美愛。先生が北海道の病院まで移るよって」

「うん…」

「あ、車いすのって。俺、押す」

「あ、ありがと」

あたしたちは空港へ向かった。

修学旅行、3日しかいれなかったけどたのしかった…。

柊弥との初めての夜。

彩とのお話も…。

あとはみんないっぱい楽しんで…。

「柊弥…ありがとね」

「ん?あ…あぁ…?」

「あたし、柊弥に救われてる」

「そ、そうなの?」

「うん」

「ん…そっか」

「うん」


「まもなく北海道行きの飛行機が出発しまーす。

みなさんお乗りください」

「行こ」

「そうだね」

飛行機、ほとんど人いな!