彼は冷めた王子様


次の日の朝。

俺はあの女を呼び出した。

「なに?」


「俺と別れて。

全部兄貴に聞いたよ。

利用してたことも」

「あ、それか。

うん。そうだよ」

「なんなんだよっ…その涼しい顔」

女って意味わかんねぇ。

結局自分の本性隠すだけの生き物なんじゃん。

「じゃ、別れるわ。

私、教室行くから」


こいつ、最悪だろ。

つか、女ってなに。

最悪じゃん。

それから俺は女を好きになんなかったし、自分から拒否するようになった。

しゃべらなくなったし、触ることも嫌になったから。

あいつのせいで。