彼は冷めた王子様


「俺、バカじゃんっ…」

自分が情けなかった。

「柊弥、お前は悪くねぇよ。

悪いのはあの女。

全部騙したのはあの女なんだよ」

「俺、明日別れる」

「そうしろ。

俺もはやく気づいてればよかったよな。

ごめんな、柊弥」

「ん。いや、兄貴は悪くねぇよ…。

全部話してくれてありがと」

「あぁ、」

俺は決めた。

明日別れようって。