彼は冷めた王子様


「 お前、あいつと付き合ってんの」

兄の第一声はそれ。

「あぁ。
俺もききたいんだけど。

あいつと兄貴はどういう関係なの」

俺も聞いてやった。

「私、柊弥くんと付き合うことになったんで付き合ってください。

ってあいつ俺に言って来たよ。さっき。

お前、俺と顔一緒だし、モテモテ王子だし。

俺はお前とあの女は付き合えないと思ってた。

でもお前からあいつを好きになるなんて予想外。

ま、俺は最初告白されてフった時あいつに言われたんだよ。

柊弥くんと付き合えたら付き合ってくださいって。

俺はそれに考えとくっていった。

けどほんとに付き合ってるなんてな。

俺はさっきもう一回告られたけどフったよ。

あの女は性格なんてよくねぇ。

俺と付き合うためにお前利用したんだぞ?
最低だろ?

バスケ部の外周の時だって話してるとこ見たよ。

あれもきっと俺のために近づこうとしただけ。

お前、なんであんな女選ぶんだよっ」


そうだったのかって思った。

俺は騙されてた。