彼は冷めた王子様


それから俺はその子に話しかけるようになった。

周りからはえーっとか言われ続けたけど気にしなかったよ。

俺はさ、その女の事、好きになってたんだ。

俺はすぐさま告ったよ。好きだって。

そいつは目をまん丸にしてたけど少しして、オッケーくれたんだ。

付き合う事になって俺は舞い上がってた。
けどな、甘かったんだ、俺は。

部活がない日、一緒に帰ってたんだ。

したら校舎に俺の兄はいた。友達と。

したらその女に兄はいったんだ。

「お前、柊弥と付き合ってんの?」

って。俺は意味わかんなかった。

何も関係なかったらふつう俺の兄となんか学年違うし話さねーだろって。

けど、その女は俯いてた。

その日の夜。

俺は兄の部屋に呼ばれた。