風が吹き抜ける

たくさん汗をかいてたからすごく

冷たくて気持ちよかった。

「美雨!!!!」

自分の名前が聞こえる…。

「だれ…?」

「寝ぼけんじゃねーよ!」

うぁ?!

ごつん。夏みかんがいっぱいのカゴに

頭をぶつけた。

「いったぁあ…」

わたしを呼んで大声出した主をみた。

あ。

立ってたのは幼なじみで同級生の

青空 悠斗だった。

ちょっと口が悪いこともあるけど

根はやさしかったりするんだよね!
そこが悠斗のいいとこ。

「もう7時だぞ?夜の。」

??

今日なんかあったけっ。

悠斗ちょっとイライラしてる

ヤバイヤバイヤバイヤバイ

「祭りいこーって言ったのは誰だよ」

顔をぐいって近づけて怒ってくる

ちかいちかいちかいっ!?

「で、だれ。」

わ、わたし!愛野 美雨です!!!!

「よくできました。」

頭をポンポンと叩かれた

~♪♪~

美雨の携帯が鳴った

「だれ?」


悠斗が聞いてきた

スマホの画面をタップして確認

「澤野くんだ。」


澤野くんは学年一のイケメン。

モテる、もてまくってる

わたしは興味ないけどね!

わたし、全然もてないし…

「早くmailみろよ」

あ?

「そだね。そだね」

んー

8時に松坂神社の鳥居で話があります

良かったらきてください


??

「みせろ」

悠斗がわたしのスマホを取り上げた

ぁああぁ

ムスーっとしていると

悠斗の顔がひきつってた。

だいじょぶ?ゆ…

「いくぞ」

えぇえ?!

ちょっと待ってよ!わたしまだ

準備も終わってないよっ‼

悠斗はその間も階段を降りて玄関に向かってる

ドタバタとお母さんに怒られながら
準備して

追いかけた

はぁ…

「悠斗!!!!」

わたしのバカデカイくらいの大声に

悠斗以外の人も振り向いた


ちょっとは気をつかってよ!
わたし、女の子だよ…

ムスっとして涙目で言った

流石の悠斗も女の子の涙には負ける
らしく

「ごめん」

って素直に誤ってくれた

8時、お祭りでにぎわってるなか

私たちは裏の鳥居まで行ったんだ。

澤野くんに会いに、話を聞きに

鳥居についた時にはもう澤野くんは
ついてた

でも、悠斗をみてびっくりしてたんだ

不思議

でも悠斗が言ったことのほうが理解
できなかった。

だって

「美雨は女心をわかってないって俺にいうけど、美雨の方がよっぽど男心をわかってないって。」

意味がわからないよ

なんでそんなこといわれなきゃ
なんないの?!


ってきれちゃって

勝手に体がうごいて

澤野くんの話も聞かずに走り出した

なんかズキってしたから

夜の町、誰もいない


みんな祭りに行ってるから
明かりのない家がほとんど


しかも路地裏にはいっちゃって…

!!!!!

だれかからつかまれた。