黒龍Ⅱ













「…ごめん、竜聖」






それでもあたしは
やらなきゃいけないことがあるから。




思い切り涙を拭きとると、
もう一度だけ竜聖に謝って
立ち上がる。











「…待ってて」




そう言って笑えば、
竜聖も優しく笑ってくれるから。







あたしはそれだけで
頑張れる気がして。















一歩、一歩
前へと足を進めた。