「…もしもし、
 今すぐ下っ端連れて
 獣牙倉庫まで来て」



それだけ言って、
通話終了ボタンを押す。











「…っ」




平気なフリをしてたけど…


「…ちょっとやばいな…」







押さえている
左腕から流れ出す血は
止まる気配などなくて。






…やばい、本当倒れそう…




思わず足元がふらつく。





…と、

その時


「…無理するから…」


そう言って
あたしの肩を掴んだのは…




「…悠さん…」