「優也くんなんて、クールでしかないよ。甘さの欠片も無いね。」
「ふーん。」
私と付き合ってた時は、そうでもなかったよ。
なんて、希望に言えるはずもなく。
ただ頷いた。
「まあ、そんなとこも含めて好きになったんだけどね。」
希望の言葉に安心した。
希望が幸せになって欲しい。
「美幸はデートどこ行くの?」
「へ?」
デートって?
「夏休み。どこか行くんでしょ?」
……全然決めてなかった。
「まだ、決めてない。」
「……私達も。」
なんか、寂しい空気が流れた。
「よしっ。お互い、終業式の日までに誘ってみよう。」
「おーーっ。」

