「美幸。俺と付き合ってください。」 もう、迷いは無かった。 悔しいくらい、君のことで頭がいっぱいになっていた。 さっきまで、優也で溢れていた気持ちが、 瑠衣に移って行くのが確かに感じられた。 「よろしくお願いしますっ。」 きっと、瑠衣を好きになれる。 私は、そう思ったんだ。 優しく抱きしめてくれる、腕が。 涙を拭いてくれる指が。 温かく笑うその表情が。 私を愛おしそうに見る瞳が。 何故か、すごく愛おしく感じられた。