突然の告白に、美幸は驚きの表情をする。




きっと、頭の中はグチャグチャに違いない。






「ほら。帰るぞ。」




俺は、驚きですっかり泣き止んだ美幸の手を握り、歩き出す。





まるで何かの漫画のような展開が繰り広げられた人のいない住宅街を




更に真っ直ぐ進む。






「じゃあな。今日はゆっくり休めよ。」





美幸はぼーっとしたまま、コクンと頷いた。





………まさか『瑠衣の告白は、私を元気にするための嘘』とか思ってないよな?





いや、美幸なら十分にあり得る。







「美幸。もう一度言うけど、俺は本気でお前のことが好きだから。」





俺は、そう言い切ると、美幸の家に背を向けた。