1人の言葉と同時に、叩かれた頬。
ひりひりする痛みよりも、
彼女の言葉が心に響いた。
『なんで、今のあなたは幸せじゃないの?』
「なんでって………?」
てっきり、憎まれているのかと思った。
彼女たちも、憧れであれ恋愛であれ、瑠衣を好きだった事実に変わりはないはず。
瑠衣が死んだ原因である私に、怒りを感じているはず。
「私たちが許せないのは、せっかく瑠衣くんに救われたあなたが、
幸せになろうとしてないことなのよっ!」
そんな言葉、彼女たちに言われるなんて思ってもみなかった。
「瑠衣くんが死んだ事実は悲しいけど、瑠衣くんがどれだけ相川さんを愛していたか……ずっと見ていた私たちは知ってる。」

