「美幸ちゃん、瑠衣はね、本当に美幸ちゃんが好きだったの。」
紗千子さんは、ゆっくりと話し始めた。
「だから、美幸ちゃんの為なら、命だって惜しまないって言っていたわ。」
「人は、誰かを守ろうとする時、強くなれる。
その強さは、他人からみれば正しくないかもしれないけれどな。」
瑠衣のお父さん……
「人の人生に他人が文句をいうもんじゃ無いんだ。
でも、死んでしまった時に必ず悲しんでくれる人はいる。
だから悲しむ人たちは、その人の人生が終わる前に、間違いを正さなきゃいけない。」
哉也さんは、私の頭を撫でてくれた。
それは、まるで瑠衣のような手だった。
ねぇ瑠衣。
やっぱり、瑠衣の家族は温かいね。
瑠衣がこの家族の一員だったから、あんなに瑠衣は優しくて、温かいんだね。
私は、瑠衣の家族が大好きです。

