夏休み最終日。




私は、住み慣れた町の、とある家の前にいる。





「久しぶり……かな。」




孤独の道を決めたなら、私はここに来なければいけない。




ピーンポーン




チャイムを鳴らすと、はーい、という声が家の中から聞こえた。





「どちら様ですか?」




ドアが開かれ、私の姿を見た女の人は呟いた。




「---美幸、ちゃん。」



「はい。お久しぶりです。






瑠衣のお母さん。」