結婚すると、一緒に住むことになる。 引っ越すと決まった時、俺は絶対にこの町が良かった。 もちろん美幸に会うためだ。 俺が土下座をすると、隆次さんは困ったように笑いながらも、了承してくれた。 ただし、理由を話す条件で。 勤務先を本店から支店に移ってくれた隆次さん。 そのお陰で、この町に引っ越すことが出来た。 そして、今、ここにいる。 「勉強なんかやってないっすよ……」 俺は義父である隆次さんと、決して仲は悪くない。 むしろ、全然良い方だ。 「また、彼女のことかい?」