ピーンポーン 土曜日。 チャイムが家中に鳴り響く。 「はーい。」 お母さんには、休暇をとってもらって、 今日は家にいる。 「おはようございます。」 「ああ。おはよう、美幸。」 玄関を開けると、待っていた人の姿があった。 「お父さん、上がって。」 そのままリビングに案内する。 「お母さんを待ってる間に、お茶を出すね。」 お母さんには、まだお父さんが来ることしか話していない。 お母さんの反応は怖いけど、私にはお守りがある。 昨日、瑠衣からメールが届いたのだ。