「だから、提案するんだけど。
やっぱりお父さんとお母さんが会って、ちゃんと話すのがいいと思うんだ。」
瑠衣の、その言葉は、私が1番考えもしなかったもの。
でも、それは1番皆が辛い思いをすることになる選択。
「どうして……?」
「素直に言い合って、納得しないと意味ないだろ?」
確かにそうだけど……
「電話やメールじゃ伝わらないものってあるじゃん。顔を見せ合って話せば、わかることもある。」
瑠衣は、私の体の向きを変え、向かい合うような体制にする。
「こうやって顔を見れば、
美幸が不安なのも、怖がってるのも、苦しいのも……
それでも頑張ろうとしてるのもわかる。」
瑠衣は、私の頬に触れた。
「こうやって、温かい存在なのもわかる。」
だから、直接会って話すのが1番だと思うんだ
瑠衣は、優しく温かい瞳で言った。

