「ねぇ瑠衣……」



それから私が瑠衣に相談したのは、3日後の放課後のことだった。




「何だよ?」



言葉とは裏腹に、優しい笑顔で尋ねてくる瑠衣の手を強く握る。





「あのね、お父さんのことなんだけど。」




私の心の不安を読みとったのか、瑠衣は私の顔を覗き込んだ。




「俺の家で話す?」



瑠衣の優しい笑顔に、やっぱり心は軽くなった。




「うん…」







「ちょっと散らかってて悪いんだけど、上がって。」




瑠衣はそう言うけれど、瑠衣の家はいつも綺麗に整頓されている。




「お邪魔します。」